HAPPY ENDまで
「今ごろ気付いた?ふふ、鈍感女」
その一言と同時に水着のひもをするりと解かれた。
「いやぁぁぁぁぁぁ」
大好きだった健斗。
ほんとはそろそろHもあるかなって思っていた。
でも、こんなやり方望んでない。
こんなに強引で、ただ自分の欲を発散するためだなんて。
しかも「遊んでやった」って。
ははは。
もうどうでもよくなっちゃった。
あたしは抵抗をやめた。
気付けばあたしは裸だった。
そして一つになっていた。
感じるわけない。
ただただ「気持ち悪い」だけで。
必死に腰を振る目の前の男が気持ち悪かった。
涙さえでない。
「っ、はぁ、まじ、お前最高なんだけど。
顔いいし、スタイルいいし、ラッキーだし。
じゃ、おれ終わったから帰るわ。
これ使って帰れよ、ハハハハハ無理かお前帰れねーな。かわいそー。
ま、今日は無理でも明日も休みだし。じゃ。」
そういって1000円札をひらひらとおいて帰っていった。
あたしはそれをただ見つめることしかなかった。