5月1日―幸せの訪れる日―


マロンはお気に入りのゴムボールを噛んだり振り回したりして遊んでいる。

そんなマロンを見ていると

辛い事とかがあっても自然と顔が綻ぶ。

マロンは俺が辛い事や悲しい事があると直ぐに俺に駆け寄ってくる。

慰めようとしているのだろうか。

「なぁマロン」

マロンは遊ぶのを止めて俺の方を見る。

「おいで」

ピョンピョンと飛び跳ねるように俺の膝の上に来る。

「なぁ、マロン。どうして俺はこんななんだろう…

鈴が俺の事なんか思ってくれているはずなんか無いのにさ。

なぁマロン。どうすればいい?」

マロンは俺の目から零れる涙をずっと舐め続ける。

「泣くなって言ってるのか?…ふっ…マロンと喋れたりしたら良いのにな。」

俺はマロンを抱き頭を撫でる。

「ちょっと寝てもいいか?マロンも一緒に寝るか?」

俺が布団を腰まで被り横をぽんぽん叩くとマロンが布団の中に潜り込んで来た。

「フッおやすみ、マロン」

俺は一眠りする事にした。

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