5月1日―幸せの訪れる日―


お腹の上に重みを感じる。

まだ眠たい目を開けお腹の上を見るとマロンが丸まって寝ていた。

可愛い奴…

俺はマロンの頭を撫でる。するとマロンはぱっと目を開け

俺の顔に突っ込んできた。

「うぷ……マロン、舐めるなよ…」

俺の両手でマロンの顔をはさむ。

パタパタとマロンの尻尾が音をたてる。

嬉しいのか?

俺はマロンの頭をごしごしする。

「さて、勉強するか。マロン、お前はどうする?」

マロンは俺のベッドの横にある自分のベッドに走って行き、くるっと丸まった。

「じゃー大人しく待ってろよ。」


中2というのは勉強がやっぱり中心で。

ま、俺は一応学年20位くらいはありますよ。。。10位はきついけど。

俺は必死に勉強した。

俺には今それしかすることがない。




何時間勉強したんだろう……

あたりはもう既に暗くなっていて、

人の声は全くしない。

するのは車道を走る、車やバイクの音だけだ。

時計を見る。もう9時になろうとしていた。

そういや、飯食ってねぇし……

俺はリビングに入る。

俺の横には尻尾を振っているマロン。

リビングでは、俺を除いた3人が仲良く飯を食っていた。

「何で俺をよばねぇんだよ。」


今日はありえねーくらい腹が減ってんのによ。

「何言ってるの?蘭がご飯いらないって言ったのよ」

母親が呆れた口調で言う。

俺、そんなこと言った記憶ねぇぞ…

「私が蘭ご飯は?て言ったらいらんって言ったじゃない」


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