5月1日―幸せの訪れる日―
部屋に入るとベッドの上に置かれたケータイが
ピカピカ光っているのが見える。
――――着信 3件
その着信は全て樹からだった。
私は慌ててかけなおす。
PLLLLLLLL
3コールくらいで樹が出た。
『もしもし。鈴?』
「うん。ごめんさっき電話取れなくて。」
『いいよ。大丈夫だから』
「そう…で、用件は何だったの??」
『あぁ…明後日の日曜、どっか行かないかなって。』
そっか。今日は金曜日だった。
「日曜日?うん、暇だよ。どこに行く??」
『久しぶりに遊園地にでも行かない?』
「遊園地ね!!行きたい!」
『よし、じゃぁ決まりだな。駅に…10時で大丈夫か?』
「うん。じゃぁ、駅に10時ね。おやすみなさい。」
『あぁ、おやすみ』
電話を切ると私は思い切りベッドに寝転がる。
久しぶりの休日デートだし、お洒落して行かなきゃな。
さっきまで胸の中で引っかかっていた蘭の事を忘れて
私は日曜日何を着て行こうか考えながら眠りに着いた。