5月1日―幸せの訪れる日―
5月1日
蘭side
翌日
「「鈴、蘭、お誕生日おめでとう!!!!」」
「ありがと♪」
今日は5月1日。
俺と鈴の誕生日。
親父とお袋の願望で同じ日か、その日に近い日に生みたかったらしい。
何というわがままなのか…
「はい、鈴。誕生日のプレゼント!!!」
「わっありがとうお母さん!!ね、開けてもいい??」
「いいわよ」
ガサゴソと雑に鈴は紙袋を開ける。
……ここ、お袋似。可哀想だといつも思う。
袋を開けるとそこには、クマとクローバーをモチーフにした腕時計が入っていた。
「かわいー!!!ありがとっ」
「さて。お父さんから」
「ありがと!!」
鈴が入っていた袋から出すとそこには可愛らしいクマのぬいぐるみ。
……鈴はクマが好きなんだ。
「わっ目がクリクリしてるぅ!!!ありがと!!!毎日抱きしめて寝るね!!!」
……最終的にはスノウかマロンのおもちゃとなると思う。
そうなってきたぬいぐるみを何体みたことか。
葦原家では全員からプレゼントを渡すという決まりがある。
よって俺も渡さなくてはいけない。