5月1日―幸せの訪れる日―


自分のしたいこと…か…。

それは勿論鈴と一緒にいたいということだけど…

それは餓鬼の考えなのか??

やっぱり無理なんだろうか。


「蘭、無理と考えた時点で本当は出来るはずだったものも無理になるぞ。

諦めるんだったら本当に諦める。

自分の気持ちを貫き通すなら、貫き通せ。」

「……」

俺は黙り込み、俺が来たときに出してくれたコーヒーを飲む。

トントン

静かな陸の部屋にドアをノックする音が響く。

「どーぞー」

陸がそういうとドアが開いた。

「蘭。久しぶりだな。」

陸の部屋に入ってきたのは陸の兄・純

「どーも」

「何話してるんだぁ???」

ニコニコと笑いながら俺の隣に座る。

「兄貴には関係ねぇって。」

「そーか、そーか。鈴が好きなのか。」

「…ぶふっ」

俺は思わず自分の飲んでいたコーヒーを噴出した。

「汚ねぇ奴…」

「何で純さん知ってるんだよ?!」

「ん??ドアの前で聞いてた」

「盗み聞きかよ…」

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