5月1日―幸せの訪れる日―


「盗み聞きって……ちげーよ。陸の部屋入ろうと思ったら聞こえただけだよ」

「兄貴何しに来たわけ??」

「ん??あぁ…蘭が来てるっぽかったから来た。」

陸とは昔から友達やってたから純さんとも仲がよかった。兄貴肌の純さんに毎日引っ付き歩いてた。

最近は忙しくて会ってなかったけど。

「んでんで?お前鈴の事好きなんだ?」

「え…嫌…その…」

「おら、黙ってんなよ。お前、兄貴に何も言わない気か?」

「蘭の兄貴じゃなくて俺の兄貴だろ…」

「うるさい陸。黙ってろ。

ふーん。どうしたいんだ、蘭。」

純さんは胡坐をかいて俺をじっと見つめる。

「どうしたいっていわれても…普通に彼氏と彼女の関係になりたいだけです。」

「そーかそーか。でもそれは無理だな。兄弟だし、何しろ鈴にも蘭にも彼氏と彼女がいるだろ」

何で知ってんだ…

「俺の情報綱なめんなよ」

怖い…

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