短編集
学園祭でライブをするという彼のバンドが、ライブのスタッフを募集しているというらしい
「ミヒロ、チャンスだよ」
宏美はそう言ったけど、私はどうせ、周りの子がするんじゃない?なんて考えていた
「しかも、学園祭のスタッフなんかみんなやりたがらないから、人手不足らしいし」
宏美のその一言で私は動いた。
私と宏美はとりあえず、学園祭委員に聞いてそれから彼のバンドが練習している部屋を教えてもらった
「あのー…学園祭のスタッフ――」
「スタッフなってくれんの?!」
ライブハウスで見たメンバーが目を輝かせて私達を見つめた
「は…は、い」
「あたしはしないけど、このミヒロがスタッフしますからね!じゃ、ミヒロ頑張って」
宏美はそう言って、私の背中を押して部屋のドアを閉めた