短編集





「ミヒロちゃんか、まー…よろしく」




ヒゲの生やした、お兄さんが苦笑いで言った




「自己紹介しねぇとな、俺は北川祐介。ドラム」



ヒゲを生やしたお兄さんは、そう言って笑った




「俺は広田竜也。ベース」

「俺は辰巳龍。ギター」



そう言って2人は何故か私と握手をした



すると、私の後ろにあるドアが勢いよく開いた



「ごめん、遅れた!…ってあれ、誰?この子」

「州、おせぇよ。スタッフ希望のミヒロちゃんだよ」

「マジで?…俺は、田中州。ヴォーカル」




目の前には、いつも目で追っていたあの人。
心臓が凄い早さで動いているのが分かった




「ミヒロちゃんよろしくな」

「…は、はい!!」




ずっと見ていた彼の名前は州。






< 107 / 108 >

この作品をシェア

pagetop