短編集
side-TAKESHI-
車を飛ばして、弘樹の家に行った。
インターホンを鳴らして出てきたのは、早希ちゃん
「あ、優羽寝ちゃって」
「うん、ありがとう」
「2階の奥の部屋なんで」
「ありがとう…色々」
そう言うと、泣きそうな顔をしてる早希ちゃん
「あ…あの、優羽を…っ…離さないで…っ」
「うん、分かってるよ」
2階に上がり、一番奥の部屋を開けると、優羽が丸くなってベッドの上で寝ていた
ベッドの縁に座って、優羽の髪を撫でる
頬には泣いた、涙の痕が残っていて胸が締め付けられた。
「…ごめんな、優羽」
寂しかったよな。
つらかったよな。
こんな優羽をみる度にいつも、こんな俺と付き合ってていいのか?と、思う
「…タケ…ちゃ、…好き、になって…っ…ごめんなさい…」