短編集
ゆっくり唇が離れたけれど、タケちゃんはくっつきそうな程近くにいる
「…優羽を離す気無いから、言えよ」
――――っ!!!
何でもお見通しなんだね
言ったら離れちゃうって思ってたの分かったのかな?
「お…お仕事、忙しいの分かるよ?だけど…今日は一緒に出掛けるって前から言ってたよね?」
「うん、」
ゆっくりを気持ちを吐いていく。
時々不安で、言葉を詰まらせると、あたしの頭を優しく撫でながら促すタケちゃん
「別に出掛け無くても良かったんだよ?タケちゃんと一緒に居れたら良かったの、なのに…お仕事行っちゃうし…」
お仕事が一番大切って分かるけど、たまにはあたしが一番になりたいよ…
「寂しい…よっ…」
「…っ…優羽」
「そ、れに…
緒里さんって誰?」