短編集
「無理、最後に千雪の唇に触れたのがアイツって言うのが嫌だから」
クイッと顎に手を当てて、上を向かされる
瞬間に、唇が重なり合う。
「…んっ…ふっ…」
いつの間にか、後頭部に手を回されて身動きが取れない。
口の隙間から、舌が入ってくるのを感じた。
上手すぎる、舌使いに私は立っていられなくて、必死に翔くんにしがみつく。
「んっ…ふぁっ…」
苦しいーっ!!
と思ってると唇が離れた。
2人を繋ぐ、銀色の糸が視界に入って、真っ赤になる
「…ふっ…」
倒れそうになる私を抱き寄せて、
「千雪は俺のんだからね」
そう言われて、頷くしか出来なかった。
出逢って数時間しか経ってないけれど、
彼を好きになるのは時間の問題かもしれない。
end