短編集




心の声が漏れていて、隣を歩いていた辰巳君が私を見る



いや、その前に。




「い、今…サチって!!」

「あー…嫌か?」



戸惑ったように眉にシワを寄せる辰巳君




「嫌、だなんて…滅相もないっ…」



真っ赤になって首が折れるんじゃ無いかって位、首を振る




「…そっか。じゃあ、俺のことも耕太で」




ポンと私の頭に手を乗せて笑う。た、辰…いや、耕太くん。



眩しいっす。






「…耕太、くん」

「君、いらねぇよ」

「いや、いります」




いきなり呼び捨ては私の心臓が持たない…っ!!



やっぱり私は、彼がすきだよ。




眩しい君が好き。





       前編end




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