短編集
昨日、私が耕太くんと帰っていたのを誰かに見られていた。
らしい。
そして、朝の頭ナデナデ…も
「とにかく、辰巳耕太に頼んだら?助けてー!!ってさ」
「……無理」
「だよねー…わたしも無理だわ」
って言いながら1人でトイレに行った菜奈。
えー…早速、1人にされてんですけど。
まー…そんなすぐに呼び出しは――…
「ちょっと、サチちゃん来てくんない?」
えぇー…早速ですか。
小さく溜め息を吐いて、立ち上がる。
目の前にはこいつら高1か?!ってくらいケバケバな女達。
「…ここで話してよ」
ヘコヘコ怯えてついて行く程、私は弱くもない。
「はぁ?あたし等は、付いて来いって言ってんの」
「何で?だったらここでどこに連れてくか細かく教えてよ」
「――っ!!
何なのこの女!!」
リーダーみたいな女が一歩前に出て私を睨みつける。