私は愛されていた。
あれから1週間、渡部さんと連絡を取らなかった。


たぶん、私からの連絡を待ってる‥
そんな気がした。




だから私は思い切って電話をした。


『もしもし??』

久しぶりに聞いた渡部さんの声は、少しかすれていた。


『ヤナです。何か元気ないみたいですけど、大丈夫ですか??』

今まで通りの「ヤナ」を演じた。




『はぁ??なわけねぇーだろ(笑)

ヤナから電話なんて久しぶりじゃね??どうしたんだ??』


いつもの渡部さんに戻った。



『前に、バスケしたいって言ってたじゃないですか。今日、知り合いのチームの練習日みたいなんですけど‥行きますか??』


遠まわしに「逢いたいです」と伝えてみた‥



『仕事終わったら、家まで迎えに行く』


『分かりました。待ってます。』



会話はそれだけだった。

でも、凄く嬉しかった。
私はまだ‥
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