私は愛されていた。
スキー場に着くなり、まずは各自着替えた。
帽子を被って手袋をして完全防具で集合場所に集まった。




『ヤナ、帽子似合うじゃん』

渡部さんが褒めてくれた。それだけで凄く嬉しかった。



『じゃ、まず板とか借りに行きますか。』



いよいよ始まる。








南ちゃんは1回やった事があるから、何となく体が覚えていてすぐに立ち上がることが出来た。



でも‥ボード初体験の私は全くダメ!!
センスがなかった。




『ヤナ、頭で考えるな!!体で覚えろ』



そんな事言われたって〜(泣)







『痛っ‥』

私は尻もちをついてしまった。


なかなか起きあがらないでいると




『ほらっ、手出せ』

そう言って私の手を掴んで起こしてくれた。




『ありがとうございます。
キャッ!!』

バランスを崩して思わず渡部さんに抱きついてしまった。





『ご、ごめんなさい!!』

慌てて謝った。
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