私は愛されていた。

気まずい帰り道

『お先に失礼します。お疲れ様でした!!』


そう言って、私たちは店を出た。




『昨日は楽しかったね。また行きたいね!!』

南ちゃんは楽しそうに話しかけてくるけど‥私は‥



『そうだね。』

それしか言えなかった。






2人の間に長い沈黙が流れた。


この長い沈黙を破ったのは‥
南ちゃんだった。








『実は‥
私ね、彼氏がいるの!!
付き合い始めたのは昨日からなんだけどネ』


照れくさそうに笑う南ちゃんがとても可愛いかった。



私は驚きのあまり声にならなかった。





もしかして‥

私はどこかで、そうなんじゃないかと感じていた。



でも、その事実を認めたくなかった。



< 70 / 196 >

この作品をシェア

pagetop