私は愛されていた。
『渡部さん、ヤナ今日ね‥』

『誕生日だろ!!知ってる。そうじゃなくて何かあったんだろ??』



渡部さんが心配そうに見てきた。




『なんで‥

あっ!!ヤナがこんな時間にここに来たからですか??
だからって、別に事務所まで連れて来なくても(笑)』


私は少しだけ笑顔になった。




『イヤ、さっきのヤナ‥泣きそうだったからさ』


へっ!!

どうして、そんな事まで分かってしまうんだろう。


私にはそれだけで嬉しかった。







『渡部〜』

店長が事務所に入って来た。



『渡部、今日は上がっていいぞ。もう客も来ないだろう』



2人はアイコンタクトしていた。


『そうですか??すみません。じゃあ、お言葉に甘えて‥

ヤナ、家まで送ってやるからちょっと待ってろ』


私と店長は、事務所を出た。
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