TRUE
Story 5
真友
九州大会は長崎県にある施設で行われた。沖縄のセレナードよりもはるかに大きく、セレナード生の部屋もまるで高級ホテルのようだった。
部屋に荷物を置くと、大きな体育館に集まった。他のセレナード生たちもいたので、合計300人ほどの人がざわめいていた。
そこで、責任者の人から挨拶があった。その後、君哉たち4人は施設内を見学することにした。
しばらく施設内を回っていると、施設のことではなく、他の地区からきた数人のセレナード生の態度が悪いことに気づいた。
格好や身なりもそうだが、通りすがる時に君哉わ勇太にガンをつけたりする人もいた。
「なんか…怖い人多いね…」
チャラチャラした集団と通りすがった時、菜美がひそひそ声で瞳に言った。
「だね… 何あの髪型…」
瞳は通りすがった集団を振り返って言った。すると、集団の1人と目があってしまった。
「あっ…」
瞳は急いで目を逸らしたが遅かった。
「おいコラ! そこの女ァ!!おい、コイツら今俺らの頭見て笑いやがったぜ。」
1人がそういうと全員が振り向いてぞろぞろと近づいてきた。どうやら目があったのは、この集団のリーダーらしい。