TRUE
｢……臣哉…｣
君哉が呆然として言った。するとその男の後ろで誰かがもぞもぞした。


｢ちょっと臣哉!!!私の前にバーンと立たないでよバーンと!!!｣
男の後ろから出てきたのは、とても明るそうな可愛い女の子だった。


｢よぉ君哉!!久しぶりだな♪｣
女の子は男の真似をして言った。その姿がとても可愛いくて、なぜか菜美はドキッとした。


｢真由……｣


｢感動の再会なのにそんな湿気た顔すんなよ。｣
男が大股で近づきながら言った。


｢そおそお♪ それにしても、あんたデカくなったねー! なんかムカつくぅ… あっ、ねえあの子達紹介してよ♪｣
女の子が勇太・菜美・瞳を興味津々に見て言った。

｢おいおい、なんで俺まで紹介されなきゃいけねぇんだよバカ｣
勇太がそう言って笑うと、女の子も笑い出した。


｢なんだいたの!? ぜんっぜん気づかなかったよ、アハハ｣


｢えっ?? 有園クンも知り合いなの??｣
瞳が驚いた顔で聞いた。


｢腐れ縁だけどね。特にこのうるさいのわ。｣


｢それはこっちのセリフですぅ!! あっ、じゃあ私から自己紹介するね…… 私は…｣
女の子が言いかけた時、変髪集団の１人が再びつっかかってきた。


｢おい!てめえらさっきから俺らを無視しやがって…｣


｢うるさいッ!｣
ヤンキーが言い終わらないうちに真由がものスゴい顔で怒鳴った。しかし菜美には真由がふざけてやっているとわかった。

ヤンキーたちはびっくりするやら呆れるやらで去っていった。

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表紙・目次

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