メガネ君はヤンキー君



「ちょ、どうしたの?」

「嫌なんだろ」

「えっ…」

「絶叫」

「あ、うん…。
よくわかったね」



あたしの言葉に
南はフッと笑うと

あたしの頬に
手をのばした。



「顔青かったし」





なぜかドキンと高鳴る
あたしの胸。





この顔…反則だよ。
いつも無愛想なくせに。





「なんか買ってくる」

「あ、あたしも…」

「いい。待ってろ」





そう言い残して
南の背中は
人ごみに消えていった。



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