メガネ君はヤンキー君



…そしてあたしの
胸のドキドキも
だいぶおさまった頃。





「…遅いな」





一体どこまで
買いに行ったんだろ。



あたしが立ち上がって
探しに行こうとした時。



向こうに南の
姿が見えた。





「あんた遅い!」

「ん…」



南はすっと
一杯のコップを
あたしに差し出す。



「ってこれ…
お酒じゃん!
南どこから
持ってきたの!?」

「あっち…」



その瞬間、南の体が
ふわりと揺れる。



「ちょっと…
一旦座ろ?」



あたしが南を支えると
南が来た方向から
おじさんが
走ってきた。



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