メガネ君はヤンキー君



「南!ちょっと南!」



頬を軽くペチペチ
叩きながら
呼びかけるけど、

返ってくる返事は

んー
とか
あー
とかばっかり。





ふう、とため息をつくと

急に南の手が
あたしの肩に伸びた。





「え…」



お酒のせいで
少し潤んだ瞳で

子犬のように
あたしを見上げる。





普段からは想像できない
南の甘いマスクに
どんどん熱くなる
あたしの頬。





すると南の手は
肩から頬へと
移動して…



ふにゃんと笑った。




< 125 / 276 >

この作品をシェア

pagetop