メガネ君はヤンキー君
「南!ちょっと南!」
頬を軽くペチペチ
叩きながら
呼びかけるけど、
返ってくる返事は
んー
とか
あー
とかばっかり。
ふう、とため息をつくと
急に南の手が
あたしの肩に伸びた。
「え…」
お酒のせいで
少し潤んだ瞳で
子犬のように
あたしを見上げる。
普段からは想像できない
南の甘いマスクに
どんどん熱くなる
あたしの頬。
すると南の手は
肩から頬へと
移動して…
ふにゃんと笑った。