メガネ君はヤンキー君
「ちょっ、
ここ遊園地っ…!」
「大丈夫。
ここ影になってて
見えねーから」
「そーゆう問題じゃ…
やっ…!!」
あたしがギュウッと
目をつぶった時、
南がドサッと
倒れこんだ。
そ~っと目を開けると
規則正しく寝息を
たてる南。
「あ~良かった…」
全身から息を吐き出す。
でも…
まだ耳に残ってる。
"そんな杏が
おれは大好き"
ポポポと赤くなる
あたしの頬。
あんなにまっすぐ
好きって言われたの…
初めてかも。
それがお酒のせいだとは
わかっていても
なかなか胸の高鳴りが
収まらないのだった。