メガネ君はヤンキー君
あたしの呻き声に
かぶさって
湊さんに呼ばれた。
「…はい?」
「あなたが揃わないと
私たちいつまでも
帰れないのだけど」
ハッとして教室を
見渡すと、みんなの
視線があたしと南に
集まっていた。
うわ…恥ずかしい。
「南!
そーゆうわけだから
じゃあねっ!!」
「あ…」
あたしは南を
振り返らずに
教室に逃げ込んだ。
「あの2人
付き合ってんだー」
「やーんショックー」
「オレ狙ってたのにな」
そんなみんなの
呟きが恥ずかしくて
その時の南の表情を
見る余裕なんてなかった。
そして翌日
地獄を見ることに
なるなんて…
考えてもいなかった。