メガネ君はヤンキー君
さりげなく
距離を置こうとすると
星也さんの腕に
阻まれた。
おもわず星也さんを
見上げると
さっきの穏やかな
表情と違って
真剣な顔つきで
あたしを見つめる
星也さん。
「星也さん…?」
「………」
星也さんは無言で
あたしを抱きしめた。
「えっ、ちょっ…
星也さんっ?」
「わり…。
もうちょっと…
このまま…」
星也さん…??
心の中ではこんなこと
しちゃいけないって
わかってる。
和斗の顔が
頭に浮かぶ。
だけどあたしには
目の前の明らかに
様子のおかしい
星也さんを
拒否することは
できなかった。