メガネ君はヤンキー君



「っせーな…」

「頭に響く…」



眉間のしわが
どんどん深くなる
星也さんと

明らかに眠そうな南。





「てゆーかあの子何!?」

「どーゆう関係!?」

「二股なんて最低!」

「たいしてかわいく
ないくせに!!」





なんかひどい
言われよう
なんですけど…;





「わっ!」



急にあたしの
耳をふさぐ南。



そのまま玄関まで歩く。



女の子の声が
完全に聞こえなくなると

やっと手を離してくれた。



「あー、びっくりした」

「聞きたくないでしょ」

「え?」



そっか、
あたしが悪く
言われてたから…。



「ちっ、お前にしちゃ
気がきくな」

「あんたよりはね」

「んだと!?」



2人の言い合いを
耳にしながら
あたしは胸が
あったかくなるのを
かんじた。



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