メガネ君はヤンキー君



誰かの声に
ハッと我に帰ると

固く閉ざされた
体育館の扉。



そうか!



あたしが今いるのは
用具倉庫の奥、
跳び箱の陰。



体育館の扉からは
死角になってるんだ。





ドンドンドン!



「誰かっ!先生!
開けてください!
まだいますーっ!!」



ドンドンドンドン!





………





「ダメだ…」





どうやら先生は
すでにどこかへ
行ってしまったよう。





今ここにいるのは

あたし、1人だけ…。





「きゃあっ!?」





心細くなった途端、
全ての電気が消えた。



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