遊び程度の関係
-胸の傷-
廊下で何回も要と清さんと会う。
でも、アタシは手をつないで和馬と歩く。
要は口を少し開けて驚いた顔をしてる。
要はもう清さんいるから、
いいよね?
アタシ、忘れるよ。
要を。
『佳恵、帰ろう。』
『うん。』
校舎裏の自転車置場に行くと、
清さんと要がいた。
キス、してる。
アタシ達の前で。
アタシは動けなかった。
要、やだ。
アタシ以外とすんなよ。
『要・・・・やだ。やめてよ・・・・・。』
アタシは泣いてた。
和馬はアタシを後ろに押す。
『ここ、いろ。』
『要。』
『何。』
『何じゃねぇよ。お前、佳恵好きだったんだろ??なのに、何勝手に女つくってんの?佳恵の気持ち考えたのかよ。うぜぇンだよ!』
『和馬!!』
『佳恵、いいのかよ!コイツがこの女といて。隣がお前じゃなくていいのかよ!』
『・・・・イイの。要はアタシの大好きな親友だから、好きな人いたって、彼女いたって、アタシには関係ないもん。・・・・・要、幸せンなれよ?応援してるから!!・・・・・和馬帰ろう?じゃ、要バイバイ!』
笑えた。
ちゃんと笑えた。
アタシちゃんと笑えた。
アタシは気付かなかった要がアタシを後ろカラ呼んでた事・・。