先生とあたし(仮)

「あっ!ちょっと今は――」

景斗を後ろから追いかけて、部屋に入るとあたしの下着を手にしてマジマジとそれを見つめる景斗の姿が目に入る。



「――っ!何見てんのよ!へ、変態!」


急いで下着を取り上げてダンボールに戻す。


「悠もあんなに色っぽい下着着けるようになったんだな」

ニヤニヤ笑いながらあたしを見る景斗は変態そのもの。

ば、バカじゃないの!?


「う、うるさいっ!あんたね―」

「あれ着けて今度俺と、ヤる?」

「んんっ…」


景斗の低い声であたしの耳元で囁くようにしゃべるから、顔が熱くなっていくのを感じる。


「―な、何言ってんの!エロ!スケベ!性欲の塊!」

「―って!…赤くなっちゃってかわいいな悠は」


あたしに顔を近づけてくる景斗を突き飛ばす。


「だいたい、もう景斗とはそういう関係じゃないでしょ!!」

「今はね?」



景斗とあたしは中学の頃、付き合ってた。
キスも、その先も、景斗が全部初めてだった。
何で別れたのかっていうと、当時のあたしたちはまだ幼くて。
好奇心半分で付き合ってたところがあったんだと思う。
景斗と付き合ったことに後悔はないし、今も大事な人ってことに変わりはない。


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