あかいろ
社長の言う通り、この学校は偏差値は低いし、態度も良いほうではない。
それに加え、クラブ活動の功績もこれといって有名ではない。
しかし、それだけの理由で人の命が失われても良いのか。
純春の頭の中にいろんな思いが渦巻く。
栗谷「では次にこのナップサックの説明を行う……」
栗谷はさっき兵士から受け取ったナップサックを手に持ち、説明を続ける。
栗谷「このナップサックの中には、食糧のパン4つと2リットルの水、この『ゲーム』での勝敗を決めるといっても過言では無い、<武器>が入っている。
武器は手裏剣、矢などから銃まで実に100種類の武器が、ランダムに一つずつ入っている。
もっとも、まったく使えそうに無いいわゆるハズレも入っているから注意しろ。
こればかりは運だな。
次にフィールドの説明をする。
範囲はこの学校の校舎、体育館、プール、グラウンドになる。
ちなみに範囲から出ると、センサーが反応し、爆弾が爆発して……どうなるかはわかるだろう?
その場でジ・エンドさ…。
期限は3日間。
それまでに一人の生き残りを作れ。
もし二人以上残っていれば、ゲームオーバー。
その時点で学校全体を爆発、生存者は0。
…はぁ。これで、説明を終わるぞ。
質問のあるものは挙手をしろ」
長い説明を終え、くたびれた様子で椅子に座る。
ポケットから慣れた手つきでライターと煙草を出し、口に含む。
栗谷「時間が圧しているんでね。
質問があるなら早く言ってくれ」
少し声を低くし、教室を一睨みする。