MINE
プロローグ




空は晴れ渡っている。
強い風にまかれて
桜の花びらが舞い上がる。



その木の下で
あたしは1人、はしゃいでいる。






弱くて、弱くて。
すぐ投げやりになって
泣いて、怒って
何もかも中途半端で。



幼くて、いろんなものを
壊しながら生きてきた。




脆さと儚さを両手に
壊すことしかできなくて。






離れるのがこんなに
辛いなら
いっそ関わりたくない。
壁を張って心を殺した。







傷つくのには、
疲れたよ。






時は進み続ける。
何かを巻き込みながら。
何かを傷つけながら。


そして
こうやって
春はまた変わらずやってきた。






ねぇ?
あれから3年経ったよ。
あたしは今
前を見つめてるよ。


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