旦那様は社長 *②巻*
それから1ヶ月
2ヶ月……
3ヶ月……
ーーーーー……
ーーーーー……
ーーーーー……
半年も過ぎた頃には、もう月日を数えなくなった。
……数えるのを止めた。
虚しくなるだけだから。
どんなに待っても、敬吾からは電話一本……メール一通だって届くことはなかった。
あたしのことなんてもう、記憶の片隅にもなくて
……新しい恋人だってできてるかもしれない。
過去を引きずってるのはあたしだけ。
こんな自分がイヤだ。
こんな弱いあたし、情けない。
もういい……
もう待たない……
もう……疲れたよーー…
薬指に光る、ずっと外せなかった指輪を、そっと外した。
『もう、誰も愛さない』
どうせ1人になるのなら
……もう誰も好きにならない。
そう固く心に誓った。
自分を守るため。
そして、その日を境にあたしは……ゲーム感覚で適当な恋愛を繰り返してきた。
……社長に出会うまで。