旦那様は社長 *②巻*
「やっと口きいたか。お前頑固すぎるぞ、なんとかしろよ」
とても投げやりに言われたその言葉に、イライラしてしまう。
「誰のせいよ?誰の!!」
悠河が悪いのに!!
結局昨日はあのまま一日中ベッドの中で……あたしは完全に寝不足気味。
悠河だけ満足したようにスヤスヤ隣で眠って……
こんなの理不尽すぎる!!と、悠河を呪いたくなった。
「オレのせいだって言ってんのか?」
「そうだけど?」
「お前、早く慣れろ」
「何を?」
「これから一生共にしていくのに夜のおつとめもできないようじゃ、有栖川の嫁は務まんねーぞ?」
「それにしたって限度ってものがあるでしょ?限度が!!」
あたしは『そのため』に結婚したわけじゃない。
今のままじゃあたし、早死にしちゃう……。
「はぁぁ。……新婚なんだから仕方ないだろ?そればっかりは」
「じゃあ、もう少ししたら今より落ち着いてくれる?」