旦那様は社長 *②巻*
「うーん……たぶん?」
「なんで疑問系?お願いだからもう少し控えよ?抱きしめあって話したりするだけの時間も楽しいじゃない!!」
あたしは悠河にピッタリ寄り添って、髪を撫でてもらうのが好き。
とても心地の良いドキドキ感に包まれるから。
それだけで十分幸せを感じる。
「抱きしめあって話すねぇ……?」
やっぱり悠河は何か不満があるらしい。
「そんなにしたいんだ……?」
「んーまぁな。光姫を抱きしめたら、その後じっとしてられないんだよな、オレ」
「そっ……」
やっぱり男と女は違うのかな……こういう価値観って。
ちょっと落ち込む。
『じっとしてられない』って、つまりは『女』として見られてるってことだから、とても幸せなことだけど……。
ただ寄り添うだけじゃあ、あたしといても満たされない……てことなのかな?
「なぁ……」