旦那様は社長 *②巻*
「奇跡だな」
「え?」
「こんな細い身体が尊い命を育てるなんて」
悠河はあたしの腰に手を回し、そっと頬をお腹にくっつけて鼓動を確認しようとしていた。
「まだ聞こえないわよ?」
「いや、聞こえるよ」
「うそぉー」
「光姫そっくりの女の子」
「えー?」
「それもボインの」
「バカッ!!」
コツンと軽く悠河の頭を小突いて、ギュッとそのまま腕の中に包み込んだ。
「光る姫の娘だから……美しい姫で『美姫』ってどう?」
本当に気が早くて、もう親バカ全開の悠河が笑える。
クスクスと笑いながら、愛おしむように悠河の髪を撫でた。
「あー……嫁には出せねーな、絶対に」
「娘じゃないかもよ?」
「アレがついてるってこと?」
「……」
「怒んなよ」
フッと笑いながらあたしの腕をほどくと、そのまま優しいキスをされた。