旦那様は社長 *②巻*
「オレたちの子供だ。元気に生まれてさえくれれば、男でも女でもいい」
「そうだね」
「ありがとな、光姫」
「え?」
「オレを愛してくれて。オレの子供を授かってくれて」
「悠河……」
「これからもずっと愛してもらえる男になれるように努力する」
もう十分すぎるくらいいい男だよ、悠河……。
そんなことを思いながら、グッと悠河の顔を引き寄せた。
サラサラの艶髪、切れ長で形のいい目、少し薄い唇、悠河の全てがあたしの中の『愛おしい』という感情を呼び覚ます。
大丈夫。
あたしはこの先もきっと、この人しか愛せない。
これがあたしの最高で最後の恋だって、自信を持って言えるよ。
「今のままでいい」
「……え?」
「ううん、今のままの悠河が好き」
「光姫」
「ずっとずっと悠河が大好き」
計算ではないけれど、悠河の理性を飛ばしてしまったらしい。
「悠…ッ」
さっきよりもキスが激しく深くなって、身に纏っているもの全てが剥ぎ取られた。
首筋から鎖骨へと移動する悠河の熱い唇、優しく触れられているのに快感に導く魔法の指、悠河の触れたところがどんどん熱く潤っていくのが分かった。
あたしの身体の変化にいち早く気づいた悠河が、甘い声でわざとらしく囁く。
「光姫、オレがほしいんだ?」