旦那様は社長 *②巻*
「続き、しよっか」
「だ、ダメッ!!」
すっかりその気になってしまった悠河は、あたしをお姫様抱っこして、せっせと寝室へ向かう。
「イーヤー!!今日病院だって言ったでしょ!?」
今日だけは……
今日だけはぜったいに阻止しなきゃ!!
「病院までには終わらせる。オレだって会社だし」
「そ、そっか……」
「納得した?」
「うん。……ん?」
何か引っかかっている自分がいる。
寝室の扉が開いてベッドが視界に入った時、我に返った。
「やっぱりダメーッ!!」
「いてッ」
何流されてしまっているんだろう。
時間とか、そんな問題じゃないのに!!
「すぐ終わるって」
「すぐとか、そういうことじゃ」
「じゃあ何だよ」
この会話の間も、悠河はあたしのワンピースのファスナーを下ろしていく。
とにかく早すぎる。
……手が。
「昨日もしたし……」
「1回だけだろ」
「でも、赤ちゃんによくないかもしれないし……」
「……ああ。ビックリするかもな」
「でしょう!?」
思い直してくれたのかと、ガバッと勢いよくベッドから起き上がった。