旦那様は社長 *②巻*
そう言うと悠河はあたしを抱き上げたまま、バスルームへと歩き始めた。
「それは分かったけど、あたし1人で歩けるよ?」
「何言ってんだ?オレも一緒に入るんだよ」
「そっか。……って、ええッ!?ななな、なんで悠河も一緒に!?」
む、ムリムリムリムリムリムリムリムリムリ──!!
こんなに明るいし!!
あたしだけじゃなくて、悠河の身体も見えちゃうし!!
そんなの恥ずかしいッ!!
なんとかこの状況から逃れようと、悠河の腕の中でバタバタと暴れた。
「こらッ!暴れんな」
「だって!一緒にお風呂なんてムリだから!今までだって別々だったでしょ!?それなのになんで!?」
お風呂なんて……
お風呂なんて、ぜったい一緒に入りたくない!!
「それがハネムーンの楽しみだろ。どうせお前の身体なんて隅々まで知り尽くしてんだから。今更何を躊躇うことがあるんだよ」
「す、隅々──!?」
なんて生々しい!!
まぁ、正しいんだけど。
事実、あたし以上にあたしの身体をよく知ってんだけど……
でも。
そういう問題じゃないのぉぉ──!!