旦那様は社長 *②巻*
赤ちゃんを失ってしまった時は、もう一生あたしはママになれないかもしれないと思った。
悠河をパパにしてあげられないかもしれないと思った。
だけどどんなに辛い思いをしても、やっぱり、大好きな人の赤ちゃんを産みたいとまた思えるのは、生まれながらの女の本能なのかもしれない。
正直、また傷つくのは怖いけれど。
それ以上の喜びがきっとあると思うから。
「強いな、やっぱり女ってやつは」
「悠河がいなければ強くはなれない。それを、忘れないでね」
「お前も忘れるなよ。光姫がいなければ、オレは空気を吸うこともできないってこと」
「運命共同体、だね」
これからもあたしたちはいつまでも一緒。
会長やタマコさんのように、おじいちゃんとおばあちゃんになっても、いつも笑いあって過ごしたい。
悲しい時は誰よりも側で抱きしめて。
嬉しい時は二人で抱き合って。
一日一日を大切に生きていこう。
あたしたちの気持ちはずっと一緒だから。
「これからも、ずっと二人で……」