旦那様は社長 *②巻*
立場って……

何の?



キョトンとしたままのあたしに社長は続ける。


「今お前はどこにいる?」


「……お風呂」


「誰の腕に抱かれてる?」


「……悠河」


「お前が座ってるところは?」


「……悠河の足の…間」


だんだんと冷や汗が出てきた。


あたしが答えるのと同時に、社長があたしを抱きしめる力を強めるから。



これはもしや……

ま、マズイ……展開?



とりあえずニコッと社長に微笑んでみる。


そんなあたしに気づいた社長は、ニヤリとイタズラな笑みを返してきた。



タラタラと、冷たいものがあたしの背中を流れた気がした。


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