旦那様は社長 *②巻*
だからあたしも、社長の威厳を保つのに相応しい秘書になってみせる。
でも社長は……
「やだ」
「………」
はい?
今、何て言いました?
社長はムスッとした表情で、イスに足を組んで腰掛けていて。
「イヤだっつってんだよ。お前はオレの妻だ。家だろうが会社だろうがそれは変わらない」
「それはそうですけど……」
あたしが言いたいのは、そうじゃなくてーー…
「それにお前は“葉山”じゃない。“有栖川”だ。何を考えてるのかは知らないが、オレは公私混同しているとは思ってないぞ? 名前で呼ぶ以外は、お前への仕事の振り方は変えていないからな」
最近では珍しく真剣な面持ちで口を開いた社長。
確かに……
あたしへの仕事の振り方は、何一つとして変わっていない。
でも社長は……
「やだ」
「………」
はい?
今、何て言いました?
社長はムスッとした表情で、イスに足を組んで腰掛けていて。
「イヤだっつってんだよ。お前はオレの妻だ。家だろうが会社だろうがそれは変わらない」
「それはそうですけど……」
あたしが言いたいのは、そうじゃなくてーー…
「それにお前は“葉山”じゃない。“有栖川”だ。何を考えてるのかは知らないが、オレは公私混同しているとは思ってないぞ? 名前で呼ぶ以外は、お前への仕事の振り方は変えていないからな」
最近では珍しく真剣な面持ちで口を開いた社長。
確かに……
あたしへの仕事の振り方は、何一つとして変わっていない。