旦那様は社長 *②巻*
「うっせーよ!!」
顔を真っ赤にしながら、それでもかっこつけてる社長が何だか愛おしく思えた。
「可愛いよ?とっても」
「バカやろう。可愛いとか言うな!!」
「だってー…ホントに可愛いんだもん」
「お、お前…調子に乗んなっ!!」
恥ずかしさを誤魔化すためか、社長はあたしの首筋に繰り返しキスをして。
……強く…もっと強く、あたしの体を抱きしめた。
そしてあたしは…そんな社長を黙って受け入れて。
“もう大丈夫…この人となら…きっとこの先も耐えていけるーー…”
そんなことを思ったの。
「オレたちの熱々っぷりじゃあ、子供なんてすぐできそうだな」
悪戯に笑う社長。
それは…仕返しのつもり?
「イヤ。ギリギリまで子供なんて作らないでよ?」
「……オレに禁欲しろと?」
「そ、そうじゃないけど……」
「もう諦めろ、光姫。あれだけ毎日睡眠削って励んでれば……」
「それ以上言わないでーー!!」
この人、何でこんな大真面目にそんなこと口に出せるんだろう。
少しは恥じらいを持ってもらいたいーー。
社長なのに…。
「お前さ、そろそろ慣れろよ」
「無理!!」
ーーそれに慣れたくなんてない!!
「まぁ、いつまでも初々しくて逆にソソルけど」
「……っ!!」
またいつもの社長のペースに飲み込まれてる…あたし。