私の道 ―(実話)―
「あとで連絡するからっ」

「待って!!」



駆け出そうとした直哉さんのジャケットを、ナッチはつかんだ。



「…行かないで」

「ごめん、放っておくことはできないから」

すがるようなナッチをなだめるように、直哉さんは言った。



「私…まほちゃんに嫌がらせされてるんだよ!
靴を隠されたり、イタ電されたり…家にまで来て死ねって言われたり」


涙を必死にこらえてるナッチの頭を直哉さんはなでた。
「まほが…そっか。ごめんな、つらい想いさせちゃったんだな」


「だから行かないでよ!別れようとしてるなら行く必要ないでしょ!」
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