私の道 ―(実話)―
「もっと梨華を大切にしてあげてたら、こんな事にならなかったんだろうな~」


「私は…ずっと待ってるだけで寂しかった!陸からの電話を毎日待ち続けて、気が狂いそうだった…」

涙がこみあげてきた。


「…ごめん」


「夜中に会ってホテルに直行じゃなくて、初めみたいに食事に行ったり映画見たり、普通のデートがしたかった!」

もう止まらなかった。



「そうだよな…本当に悪い事としたと思ってる」

そう言って、手を握ってきた。



懐かしい手の感触

どれだけ愛おしいと思ったことか


また…
溺れそうになってしまう。
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