私の道 ―(実話)―
こっちに戻ってきたナッチに小声で聞いた。


「彼氏できたって、どーゆー事?」

「もちろんウソだよ、まほちゃんが不安になってまたリストカットしないように、あとは私のプライド」

フフッと小悪魔っぽく笑った。


「そっか…頑張ったねナッチ」

「…本当はすごく悔しいよ」

唇を噛みしめる姿は
とても小さく見えた。


「わかってるよ、友達だもん」

「うん、私あっちで自分用の服を見てくるね」


涙をうっすらと浮かべながら奥のほうへと消えて行った。




同じ立場だったら…

私はウソでもまほちゃんに笑顔を向けられるだろうか…。


多分

ムリだと思う。
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