私の道 ―(実話)―
「誰にも言わないでね、直哉さんに心配かけたくないから」


自分の心配より
直哉さんの心配をするの?

そんなのって……

でも、ナッチがそうしたいなら


「…わかった」



恋愛にはルールは無い。

でも………
これはイジメだよ。




私はカバンから除光液を取り出して、ティッシュに含ませた。


夢中で靴をこすった。





「少し取れてきたから大丈夫だよ!」

「………」



泣いているナッチに私の声は届かなかった。
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