背中でキーボードを打たれる身にもなってみてよ!
なぜ、見習いシェフが、小説を書いているのか、、、
これを話し出すと、それだけで、長編小説になってしまう。
掻い摘んで打ち明けると、小説だけでは食べていけないので、
まかないありの見習いシェフの道を選んだのである。
とにかく、わたしは 
料理が好きなのじゃなく、
美味しい料理に群がる人間模様に
興味の大半があるのだ。
料理に立ち向かっているときは、それでも真剣そのもであるつもりである。
ただ、厨房を放れホールに立つと
たちまち、人間観察の目が鋭くなり、
生まれながらの作家気質が、
わたしの接客業務全体を裏で行動抑制するようになってゆく。
気の短い客というのは、どこにでもいる。
かく言うわたしも、気の短いほうだが、、、、、

「ねえキミ、ハンバーグっていうのは、どういう食べ物なのだい?」
そう客に聞かれたわたしは  むろん、、、、
返答に困りながらも、ある答えを用意はしてあったものの、
「なにか、不都合がありましたでしょうか?」
そう対応をしてしまった。


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