もしも、僕らが
俺は、大きくため息をつく。
本日、15回目。
そんな俺を、右隣に座っていた公平が、心配そうに見つめる。
「お前、今日、どんだけため息つきよんの??」
「うるせぇよ」
黒板に文字を写していた先生が、こちらを振り返った。
そして、公平を睨みつける。
「有明!!授業中は黙っちょきなさい」
公平が不服そうに俺を見た。
なんで、お前は注意されないんだよ。
そう言いたげな表情だ。
俺はにっと笑う。
そんなの、一つに決まってる。
俺が、この学校始まって以来の秀才だからだ。