もしも、僕らが






「まぁ、確かにそうかもしれんケド。

行かんのはもっとつまらんよっ」




俺の最後の言葉は徹底的に無視をして。
彼女は言う。



「・・・お前は、亜美子と行くんやろ??」



亜美子というのは、もう1人の同級生の女子のこと。




「うぅん。亜美子、今、都会のおじちゃんとこ行ってるし。
まだ、帰ってこんけん」




俺は、イズを見る。





彼女の髪が風に揺られて。

頬は夕日色に染まっていた。



童顔な顔が、ほんの少しだけ、いつもより大人びて見える。





「・・・だけんさ、お祭り一緒行こうよ。


てか、よくよく考えたら、毎年、一緒に行っちょうよね」







< 17 / 59 >

この作品をシェア

pagetop