もしも、僕らが
「まぁ、確かにそうかもしれんケド。
行かんのはもっとつまらんよっ」
俺の最後の言葉は徹底的に無視をして。
彼女は言う。
「・・・お前は、亜美子と行くんやろ??」
亜美子というのは、もう1人の同級生の女子のこと。
「うぅん。亜美子、今、都会のおじちゃんとこ行ってるし。
まだ、帰ってこんけん」
俺は、イズを見る。
彼女の髪が風に揺られて。
頬は夕日色に染まっていた。
童顔な顔が、ほんの少しだけ、いつもより大人びて見える。
「・・・だけんさ、お祭り一緒行こうよ。
てか、よくよく考えたら、毎年、一緒に行っちょうよね」